おれ流~標本作製 ④ 針はずし

「おれ流~」と銘打ってはや何年、、、!?
だいぶ時が経ちましたし、そのあいだに自分のスタイルも変化しマンネリ化、
もとい、こなれてきたといいましょうか。

乾燥明けのミヤマ標本があるので、それを素材に、標本作製における終盤の作業、針をはずして展足を解く作業について書いてみようと思います。



現在は、以下のような「書類入れ」を、標本乾燥用に用いてます。
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根拠はないんですが、密封された容器よりも、ちょいと通気性があるほうが乾きが早い気がするので、この箱を愛用してます。カラーバリエーションが豊富にあるので、種ごと、ロットごとに使い分けができるのもポイント!

で、中身は以下のような感じにしています。
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乾燥剤を、空いているスペースには上向きに、標本の上には下向きに設置。(夏場は乾燥剤の値が高いので、冬場に買いだめしておく!) もちろん、防虫剤も同時に投入しておく。
うっかり飛ばしてしまった口ひげなどのパーツは、ペットボトルの蓋に入れます。
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あ、コクワがいますね(笑)50スカスカにしてはやけに太い個体だったのでキープでした。
展足して2週間ほどでしょうか。〆た個体の生展足でも、ミヤマならば大概乾くかな~と思います。
(〆た個体の生展足はなかなか難しいので項を改めて書く予定)
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展足のための針は、極小タッパーに収納して使用。
左は短い通称「虫ピン」、大概プロは使わないシロモノですが、自分は昔から使っているので、なぜかあるという。無くてもいいんですけど。
右は、志賀有頭針のミックス。太いのから2号くらいまでごちゃ混ぜです。

では、今回はこの個体を素材にみていきましょ~。
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このような針のポジションで、志賀針を抜くと、以下のようになります。あ、ミヤマは口ひげや触角の整形が難しいので、それらには志賀針より長い、パール針を使用します。そのほうが安全、かつ上手く整形が可能です。
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自分は足の付け根に「虫ピン」を打つ習慣が付いてしまっているのですね。前にも書きましたが、針の「長短」が自分には重要なようです。
また、昨今は、羽開き防止も兼ねて、胴体の浮き防止に、糸を胴に回してプレート板に押さえつけるようにします。
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針をはずしたら、次の作業。おそらく、ほとんどなされない作業かと思いますが、、、
ブラッシング!
前                        後
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どうでしょうか、左右の歴然とした変化っぷり。
ミヤマの「微毛」は、標本の美しさのひとつの指標といっても過言ではありません。
その手入れを、「ぜひともすべき」というのが私の意見です。
使用するのは、
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デンターシステマ。 
標本のヨゴレやゴミの除去方法に、筆で払ったり、木工用ボンドを用いるなどありますが、ミヤマに関して言えば、これがベストだと思っています。いや~日本の歯ブラシはスバラシイ!
もちろん「ちから加減」というものはあると思いますが、微毛がごっそり抜けるなどという心配はほとんどありません。

鞘羽の縁のみならず、胸部、頭冠、顎の付け根も要チェックです。
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顎の付け根も微毛が目立つ場所ですが、口元という場所柄、ちょいとした汚れが多々ある部位でもありますので、ちょちょいとブラッシング。
右側では、汚れは消えていますね。

以上のようにして、綺麗なミヤマの標本が仕上がりました。
その勇姿、末永く、美しく、保ってあげたいものです★
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by Ginettino | 2014-09-03 01:18 | 標本作製 | Comments(0)

れんの博物学ライフの覚書スペース“オペ-ルカ”. 主としてミヤマクワガタ Lucanus [Coleoptera, Lucanidae]に関することを、あれこれつづってゆきます。過去の記事は以下のタグよりどうぞ。「ミヤマは数見なきゃ語れない!!!」


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