カテゴリ:標本考察( 190 )

sp. laetus & parryi

Lucanus laetus Arrow, 1943
ラエトゥスミヤマクワガタ
Lucanus laetus n.n. Lucanus Oberthuri Planet, 1897
(nec L. Oberthuri, Planet, 1896) Arrow, 1943
: Tibet
/China (Xizang, Sichuan, Yunnan)

syn. Lucanus Oberthueri, 1897
Lucanus Oberthurei, nec Planet, 1896 Planet, 1897
: Tibet
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Lucanus parryi Boileau, 1899
パリーミヤマクワガタ
Lucanus Parryi Boileau, 1899(nec Hope 1843)
: Koua Toun (Chine meridionale)par M.de Latouche
/ S.E.China

syn. aterrimus Didier, 1929
Lucanus Parry va. aterrimus Didier, 1928-1929
: China
syn. thoracicus Didier, 1929
Lucanus Parry va. thoracicus Didier, 1928-1929
: China
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中国に分布する黄色い羽の種。
個人的に、いまいち集めていない系統です。

鞘羽まで真っ黒な黒化型がときたま見つかるのは、興味深いですね。

国産のミクラミヤマsp. gamunusとのかかわりが、かつて黒澤良彦先生によって指摘された。



by Ginettino | 2016-11-06 11:25 | 標本考察 | Comments(0)

sp. fonti

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浙江省Zhejiang産の中歯型。

数あるヒメミヤマ系のなかでも、印象に残るロングボディーな寸胴フォルム。
一見細いように見えるが、意外とそうでもない。
灰白色の微毛を纏ったボディは、ベトナムのヒメミヤマ系と比べたりするならば、けっこうがっしりしっかりとしているように感じる。

極大個体を見てみたいものだが、なかなか入手が叶わない。

まあ、この手の種は、産地が当たれば大量に採れることは間違いないので、気長に待ちましょうか~とはいえ、中国における環境の変化(ダム開発や緑の一掃)はあまりにも急激過ぎて、正直怖いのだけどね。


d0126520_073482.jpgメスも同様に、細長い。

by Ginettino | 2016-10-25 00:13 | 標本考察 | Comments(0)

sp. dongi

d0126520_039101.jpgドン深山。
絞り、オーバー気味ですが、あしからず。

そこそこのサイズで、いい大アゴをお持ちの美形クン。

いろいろ見ていると、この、文字通りエッジの効いた個性に、あらためて驚嘆。。。ベトナムの山には、こんなカタチの虫が、わさわさ闊歩しているのかと!

ほえ~カッコいいな~と、思わされる「何か」が、あるんだな~正直いうと、好みのテイストではないのだけれどね(笑
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by Ginettino | 2016-10-24 00:43 | 標本考察 | Comments(0)

sp. fonti *Top

Lucanus fonti Zilioli, 2005
フォントミヤマクワガタ
: Lucanus fonti Zilioli, 2005
Zhejiang, CHINA

cf. M. Zilioli
"A new contribution to the knowledge of Chinese stag-beetles. Lucanus fonti n. sp. from Zhejiang(Coleoptera, Lucanidae)", in Atti Soc. it. Sci. nat. Museo civ. Stor. nat. Milano, 146Ⅱ, 149- 153, Dicembre 2005
__________
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by Ginettino | 2016-10-07 16:59 | 標本考察 | Comments(0)

sp. vitalisi *Top

Lucanus vitalisi Pouillaude, 1913
ヴィタリスミヤマクワガタ
Lucanus vitalisi Pouillaude, 1913
: Tonkin, N. Vietnam
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d0126520_2133369.jpgSapa 産
70mm前半
大アゴがゆるやかに、長く伸長した美形。

亡き葛さん曰く、基本的にサパの街近郊にいて、最近はめっきり入ってこなくなった、と。
そのときは、こうした系統のミヤマに触手が向いてなかったせいもあり、あまり関心がなかったけれども、今思うと興味深いな~と。

わいわい話をし、少ないヴィタリスの箱を横目に見ながら、チベットミヤマ・カツラ亜種が大量にはいった箱をわさわさ見ていた時間。。。

いい思い出です。
d0126520_21331730.jpgYen Bai 産
片腕無しだけど、80mm半ばのビッグボーイ。
大アゴが太く、うねりの入らない型。

近年もたらされている場所は、サパから南下した山地帯のような場所。

話を聴くかぎり、ヴィタリスはふつうに多産するもよう。

それでいて、標本が示すように、体長アベレージがサパに個体に比して、非常に大きいことが明らかである。

こちらの産地のほうが、本種の本拠地なのだろうか。
いずれにしても、ヴェトナムの自然の懐の広さを思う。

いろんな種類がごくごく狭い地域にいて、いいな~
日本も、そうだったら、いいのにな~
本家インドのラミニフェルとは原記載にならって別種に区別された(Fujita, 2010, pp.96-97参照)、ヴェトナムのラミニフェル、ヴィタリス、なのである。
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by Ginettino | 2016-10-04 21:44 | 標本考察 | Comments(0)

sp. delavayi *Top

Lucanus delavayi Fairmaire, 1887
デラバイミヤマクワガタ
Lucanus delavayi Fairmaire, 1887
 : China (Yunnan)
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d0126520_131791.jpg 上記の状態のいい2個体は、近年の四川省にての採集。
左の小さな♂は、雲南省産。

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by Ginettino | 2016-10-04 03:27 | 標本考察 | Comments(0)

L. laminifer *Top

Lucanus laminifer Waterhouse, 1890
ラミニフェールミヤマクワガタ
Lucanus laminifer Waterhouse, 1890
 : Assam, Maniper, 6000feet
 /India / N.Thailand /Myanmer/ S.W.China (Yunnan)
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d0126520_014166.jpg アッサムラベル
 83mm
 2004年

by Ginettino | 2016-10-04 00:18 | 標本考察 | Comments(0)

sp. laminifer

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アッサムラベルの完品!
1897年の100年モノ!
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by Ginettino | 2016-10-03 15:47 | 標本考察 | Comments(0)

sp. hermani *Top

Lucanus hermani De Lisle, 1973
ヘルマンミヤマクワガタ
Lucanus hermani De Lisle, 1973
 : China, Fukien, Sha-Bang
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by Ginettino | 2016-10-01 03:16 | 標本考察 | Comments(0)

sp. kraatzi 小話

クラーツの原名亜種については、意外に良く知られていない。

基産地が「雲南」ということ。
外国人にとって、神秘の雲南省。笑

Didier 1952の[Planche XVII]には、記載者Nagelによるデータと、氏のコレクションの長歯個体の挿絵が掲載されている。

データは、「Sseu Tsong, 2000m, 2-11-1927」

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葛さんと、ミヤマ話になるときまって、クラーツの基産地の話になったことが思い出される。
ベトナムはカオバンのssp. giangaeを記載した葛さんであるから、クラーツの話は大いに盛り上がったものだった。
ちなみに、月刊むしの巻頭「今月のむし」で、葛さんはクラーツミヤマで書いている。

月刊 むし 2008年 08月号 [雑誌]

むし社


この基産地「Sse-Tsong」なる場所は、 中華鍬甲Ⅰにおいてついに、雲南省北部の「Shizong」と明示された。(p. 84)

いずれにしても、生息域は、雲南省北部から四川省南部、貴州省、そして少々飛んで福建省、と確認されている。
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福建省まで、湖南~江西、南側は広西自治区~広東とあるわけで、ここら辺にスポット的に生息域があるのかどうかはよく分かっていない。(もっとも中国南部のこの辺はほとんどわかっていない地域で楽しみなエリアでもある)

ここで肝心の形態の話にうつるのだけれども、
Didierの挿絵のような、大アゴに張り出し、かつ、うねり、そしてアゴ先の内への湾曲がある個体は、はっきり言って、レア中のレア、稀の極致だということを、ここで強調しておきたい。
ある意味、挿絵のような個体がいるならば、それは「異常形」といってもいい、と思う。

頭部の大きさ、そして体のバランスの比例がそれっぽいのを並べてみよう。
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70クラスの大歯でこれ以上のかっこよさを求めるのは、かな~り贅沢なことだと断言します。
大きくなると、以下のように緩やかでスムーズな湾曲ラインがすらっと出てくる傾向も高くなる。
こうなると、挿絵のイメージから、さらに遠ざかってしまう。
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大アゴを大きく開いて固めたら、まあ、それっぽくなるかなとも思わないでもない。
挿絵特有の誇張が、あるのではないだろうか。

でも実際は、だれも、分からない。

基産地の大型個体は、みな挿絵のようなのかも知れないし!…?

兎にも角にも、個体変異の追求の果てには、こうした古い記載に見られる「?」の解明みたいなものも、少なからずあるわけで。

クラーツというミヤマは、古くから知られているにもかかわらず、未だ古きよき時代のロマンに溢れている種、
僕はそうとらえている。
by Ginettino | 2016-09-29 05:43 | 標本考察 | Comments(0)

れんの博物学ライフの覚書スペース“オペルカ”. 主としてミヤマクワガタ Lucanus [Coleoptera, Lucanidae]に関することをあれこれつづってゆきます。「ミヤマは数見なきゃ語れない」


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